関西ヌーソロジー講座2025
「4次元は目の前に」~意識の位置を問い直す全11回の旅
第4回:Ω4(金星)の巻
テーマ:シン・ツァラトゥストラはかく語りき
~外部なしの極限から、「自己=他者」の黄金比へ~
◆ 起……偽りの外部と方法論的独我論
「自然は数学の言葉で書かれている」……ガリレオが世界の巧妙な仕組みを発見し、歓喜のうちに放った言葉である。
この一言は、宗教の恣意を退けるカウンターとして近代科学を鼓舞したが、同時に世界を客観で覆う実証科学の時代を切り開くことになった。
測定と数値化の精密さの陰で、主観は次第に排除され、「価値」の手触りが失われていった。この事態の重大さにいち早く気づいたのがフッサールである。
彼は「主観への徹底」を掲げ、現象学を創始した。しかしその試みは、方法論的独我論ゆえに他者を「間主観性」として説明するほかなく、その不徹底が再び実証科学の侵入を許すことになった。
◆ 承……ニーチェの極限思想
価値が失われていく世界を敏感に感じ取ったニーチェは、その運命を極限まで押し進めた。それが彼の「神は死んだ」であり、いわば「無価値」の宣言である。
この言葉は、あらゆる外部の保証を断ち切る決断にほかならない。
その本質が、影(他者の投影)が最も短くなる「大いなる正午」であり、無限に同じ瞬間を肯定する「永遠回帰」にほかならない。
ニーチェは「外部なし」の思想を徹底し、いっさいを内に見出し、内だけを頼りに生きる道を選んだ。
では、その外部とは何か……それこそが「他者視点」のことではないか。そう、ニーチェは一貫して「他者視点」と闘い、真性の「自己視点」を見出そうとしていたのである。
この洞察こそが、最新ヌーソロジーから語り直されるニーチェ再起動、シン・ツァラトゥストラの核心なのである。
◆ 転……内の内は外、ヌーソロジーの突破口
フッサールの徹底も、ニーチェの極限も、成功しなかった。両者の思想は歴史の底に沈み、時代はさらにニヒリズムを深め、価値は失われ、脳科学と情報唯物論が結びつき、人々は自らAIの奴隷へと進もうとしている。
偽りの外部を完全に否定し、「真の内」を探り続けたニーチェは、そのまま袋小路に閉じ込められ、ついには発狂する。彼は出口…「真の外部」への道…を見出すことができなかった。
しかし、ヌーソロジーはこの袋小路を突破する。ヌーソロジーがニーチェを袋小路から救い出す。
外 → 内 → 内の内は外 …… この逆説こそが鍵である。
「内の内」とは何か。そこに現れる「真の外」とは何か。
ニーチェに欠けていたもの、それは「あなた」であった。
「わたし=あなた」という回路が開くとき、「外部なし」は「真の外部」へと転換する。そこに現れる秩序こそが「黄金比」である。
◆ 結……黄金比=自己=他者(Ω4:金星)
外を否定し、内を突き詰めた先に現れるのは、閉塞ではなく調和の比率である。それが黄金比……「外割比=内割比」という逆説を宿した奇跡の比である。
外と内が響き合い、自己と他者が交わる地点に、この比はひそやかに立ち上がる。
ニーチェが「いっさいは価値がない」と叫んだその極限に対し、黄金比は静かにこう告げる。真実の価値は「あなた=わたしの一致そのものにある」のだと。
この比を天空に刻むのが金星であり、金星は古来、美の象徴として人々の心を惹きつけてきた。美とは何か……それは外と内、自己と他者が一つに響き合う黄金比そのものである。
かくしてシン・ツゥラトゥストラは、ニーチェを袋小路から救い出し、「自己=他者」の美しい黄金比の世界へと解き放つ。これがヌーソロジーによる「ニーチェ再起動」の核心である。
黄金比こそが、美であり価値であり、あなた=わたしをつなぐ出口なのである。
椎間板ヘルニアによる激痛に耐え、車椅子で臨んだ渾身の一作。ニーチェの魂と深く共鳴し、神回と呼ぶにふさわしい完成度を得た講座となりました。手前味噌ながら、後世に残したい一本です。
2025年8月号 2025シリーズΩ4『シン・ツゥラトゥストラはかく語りき…ニーチェ再起動』【DVD版】
関西ヌーソロジー講座2025
「4次元は目の前に」~意識の位置を問い直す全11回の旅
第4回:Ω4(金星)の巻
テーマ:シン・ツゥラトゥストラはかく語りき…ニーチェ再起動
~外部なしの極限から、「自己=他者」の黄金比へ~
外部を断ち切り無価値を宣言したニーチェ…
ヌーソロジーはその袋小路を突破し、黄金比=あなた=わたしという真の価値を示す。
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