~ ジル・テイラー博士の「全脳理論」を検討する
ジル・テイラー博士と言えば、2008年のTED動画で世界的に有名になった人。将来を嘱望される女性研究者として働き盛りだった38歳のとある朝、脳内出血を起こし「4時間かけて左脳だけが停止する」という大事件に巻きこまれてしまう。その日の午後に入院し、壮絶リハビリを経て完全復帰まで8年かかったのだから、その深刻さは推し量られる。
ところが話はここで終わらない。これは神のイタズラなのか・・・当の本人が「脳」のスペシャリスト・神経解剖学者であったことから、この貴重なる4時間は彼女を「世界初、自分の脳を対象として直接研究した解剖学者」にしてしまった。
そんな彼女が有名になった2008年のTED動画の趣旨は、ずばり「左脳優位の生き方を止めて右脳優位の生き方へとシフトしましょう」である。既にありきたりのテーマではあったが、特異な体験談からくる臨場感と説得力で多くの聴衆の感動を得た。だが彼女にとってこの講演は冒険であったという。それは「右脳・左脳」議論が研究者の間ではチープなものと蔑まれる傾向があったからだ。
しかしながら、そんな侮蔑をものともせず彼女を押し出したのは、一般人だけでなく研究者の間でも意外と知られていないことに「直接体験」によって気づいたからだと言う。それが「左脳も感じる」「右脳も考える」・・・脳には4つのキャラがある・・・彼女の「全脳理論」である。
「左脳は考える、右脳は感じる」・・・これが通俗的な「右脳・左脳」議論。だがこの「2」の理解は真実にほど遠い。真実は「4」であった。特に「左脳も感じる」ということを見逃しがちだと言う。・・・ここでジル博士の理論が統心のヌース思考と結びついた! 電撃が走る。関西ヌースの今までの蓄積が生命を得たかの様に自動的に立ち上がり構造化されて行く!
そしてジル博士の「脳内4つのキャラ」が、ユングの「元型」を経て古神道「一霊四魂」にまで結びついていく。縦横無尽の統心流解説。そして最後はかならず現場の「生活」に定着させていく。曰く「内側に荒魂神社を祀れ!」・・・これぞ関西ヌース・統心流。
この回は誰が見ても楽しめる内容となっています。是非ともご賞味あれ。
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池 美世子 (月曜日, 24 4月 2023 23:43)
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